■ 会員100万人のソーシャルゲームを,各プラットフォームでどうマネタイズされるか?
最後に,興味深いシミュレーションをしてみたい。
アクティブ会員100万人のソーシャルゲームを仮定し,mixi,GREE,モバゲーでそれぞれどう収益化されるのかの予想だ。mixiとモバゲーはそれぞれオープン化過程であり,現状と今後を分析している。
GREEはクローズ・モデルなのでシンプルだ。100万人会員のソーシャルゲームがあれば,毎月163百万円の収益をGREE本体があげることが可能となっている。
それに対してmixiはオープン・モデルなので全く事情が異なる。アプリ・ページに対する広告はまだ実験レベルで,会員課金も当四半期では小額に留まっているため,SAP(アプリ・デベロッパー)に対するmixiアドプログラム支払い分が持ち出しの形になっている。つまりmixi本体は▲21百万円と赤字となり,その21百万円がSAP売上としてたつという構図だ。これが2月5日に発表された業績下方修正の最大要因となっている。(今後のSAP配分率は,キャンペーン期間終了に伴い,幾分低下する可能性が高い。またSAP独自の会員課金なども開放しているため,SAPにはmixi以外の収益ルートもある)
ただし今後は徐々にマネタイズされていくはずだ。シミュレーションでは,最大効率となった場合には,mixi本体に49百万円,SAPに80百万円が配分されると予想する。ただしこれは以下の二つの条件を前提としている。
* アプリ部分のページビューも本体ページビューと同等レベルの広告収益を稼ぎ出す
* 会員課金がモバゲーと同等(アバターはないのでアバター関連売上を除外した)まで達する
現実的には1年程度かけてマネタイズ環境を整備し,現在と最大効率の中間点で落ち着くことになる可能性が高そうだ。
最後にハイブリットモデルのモバゲーだが,自社コンテンツとした場合は100万人会員で毎月145百万円の収益となり,オープン・モデルを前提とすると,モバゲーに65百万円,SAPに80百万円の分配となると予想する。mixiと比較すると,オファー広告や会員課金,アバター提供などすでに自社コンテンツを前提としたマネタイズ・プラットフォームが完備している点が大きく,そのためにプラットフォームの収益性も高くなるだろう。また広告収益は,固定報酬としているmixiと比較して,獲得広告売上の70%と変動型にしているため,持ち出しがなくリスクが少ないビジネス設計となっている点も特徴だ。
